「加賀屋船橋店」で、結構しっかり呑んでしっかり喰ったのだが、なにせ朝から喰っていなかったので、満腹には未だだし、酒量もいい気持ち程度。それは他の二人も同じ。躊躇無く「次いこう」となる。
同じ通りを南へ下ると、ドアが無くオープンなBARがあったので、ぶらりと入ってみることにした。「Coffee&Canzume Bar ユーベル」という名前の店。ぱっと見は、スタンドカフェである。しかし、店内には普通、コーヒー店では見掛けないものが陳列されている。
それは缶詰。いわゆるK&Kの「缶つま」シリーズがずらり。壁の缶詰を見ると、それだけでBARの世界にトリップできるのは小生だけだろうか。たぶん最初は、京都は三条寺町の「サンボア」。カウンターに座って、目の前の壁の棚に積み重ねられた缶詰が妙に気になったのだが、結局、何となく怖くて注文しなかった。それでもBARときけば、もうあの「サンボア」の棚にあった缶詰が焼き付いた。
BARには乾き物と缶詰ぐらいしかない、というのも「サンボア」で覚えたような気がするが、実際に食したのは銀座5丁目の「ルパン」。たしかオイルサーディンを喰ったのだが、たかが缶詰なのに何故そんなに高いのかと面食らった覚えがある。以来、BARで喰う缶詰は高級品、というイメージが刷り込まれた。しかし実際、いくらだったのかは忘れてしまった。閑話休題。
壁の「缶つま」を眺めていて、思わずひとつ手に取った。「明石ダコのアヒージョ」、800円。高いが、もう驚かない。これをください、と店主へ手渡す。するとやはり、固形燃料の上に置いて温め出す。呑み物はなににするか、せっかくこんな店に入ったので、これにするかと「コーヒーハイボール」(480円)を注文。コーヒーリキュールに似た感じだが、甘くない。コーヒーがウィスキーの苦味と相まって丁度いい。
飲物と一緒に付き出してポップコーンが出てきた。店主が、これをどうぞと瓶を指差す。瓶には、パクチーだの、メキシカンタコスだの書いてある。これで自由に味を付けてめしあがれ、ということ。なかなか洒落ている。やがて出てきたタコのアヒージョは、にんにくが良く利いていて、しかもタコが柔らかくて美味い。かつてのBARに較べれば、店も変わったが自分も変わった。なんと敷居が低くなったことかと感慨深い。

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