白根御池山荘に泊まった翌朝は、4時過ぎに出発して稜線までは上がったものの、体調が優れない者がいたので小太郎山はさっさと諦め、下山に掛かる。ちょびっとだけ稜線の風を感じ、ガス渦巻く中に地蔵ヶ岳のオベリスクと、甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳もちらりと見え、多くの高山植物にも会えたのでまあ良し。
3,000mの稜線に上がるのに、1泊2日の弾丸ツアーは少々きつかったのかも知れない。鳳凰三山を眺めつつ、野鳥の囀りに耳を澄ませながら草すべりを下れば、いつのまにか再び白根御池山荘。もちろんビールが気になるところだが、ここで呑んでしまうとまた、もう1泊しなくてはならず(それも魅力的だけど)、ぐっと我慢して、デポした荷物を回収し、広河原を目指してさらに下る。
いくら標高が高いとはいえ、下るに従い段々暑くなる。暑くなるともうビール以外のことが考えられない。もどかしい時間が続く。やがて植生も変わればいつしか広河原の森の中。目の前に広河原山荘が現れた。その脇には自動販売機。ジュースだけでなく、ビールも並んでいる。ありがたや、ありがたや。さっそく頂こう。グビっと呷ればもう山登りは打ち留め。エゾハルゼミの大合唱が我々の無事帰還を祝福してくれる。
この小屋は昔からいつも登山道から横目に眺めるだけだった。この小屋が新築になった頃にも、只通り過ぎたことがあった。もう30年ぐらい前の話か。いつの間にかその小屋もだいぶ貫禄が付いてきた。声をかけたことは無いけれど、昔から顔だけは知っていたご近所さんみたいなものか。今回、漸く挨拶を交わすことができた。
調べてみると、近々、広河原山荘は野呂川の左岸へ移転し建て替えるらしい。3階建てにして風呂も作り、登山客だけでなく一般の観光客も泊まれる施設にするそうな。もう山小屋じゃあ無くなるわけだ。完成は2021年とのこと。山小屋の広河原山荘があるうちに、小太郎山をリベンジできるか。

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