今回、日光へやってくるに当たって、泊まってみたい宿があった。それは中禅寺にある「湖上苑」という名のホテル。1泊2食付、「益子焼で生ビール」プランでひとり13,400円(入湯税込、消費税別)。日光は、小学生の修学旅行を皮切りに何度もやってきて、様々な宿に泊まっているが、たいてい湯元に泊まることになるので、中禅寺界隈に泊まったことは無かった。
ここ「湖上苑」はホテルといっても、ペンションよりやや大きめ、プチホテルのような規模である。かつてはここにも某大使館の別荘があったらしい(当時の建物をそのまま使っているか否かは定かではない)。
中禅寺湖の直ぐ脇、中禅寺湖遊覧船発着所のすぐ隣。生憎の天気なので視界は100~200mぐらいだが、我々の部屋の窓の下には、本降りの雨の中、根気よく魚の当たりを待っている釣人が見えている。
白壁に木の柱や梁が剥き出しとなっている外観は、ヨーロッパアルプス的と云えなくもない。内装もどこか山荘風である。ここの風呂はもちろん、日光湯元から引いた温泉。源泉から10km以上も引いているせいか、湯はやわらかい感じで丁度いい具合。硫化水素臭も殆ど感じられない。
そろそろ夕食に時間になったので1階のダイニングルームへ。テーブルはほぼ埋まった感じ。外国人らしきカップルが一組だけいた。このホテルは家族経営のようである。受付に居たのはたぶん、大女将。食事中には、何人も女性が給仕に現れたが、男性は皆無。厨房で料理番なのか。とにかく皆さん、とても物腰が柔らかい。
ここの夕食は、虹鱒のから揚げ・オレンジソース掛けが有名。でもそれだけではなく、前菜の5種盛り(ゆば煮物、ゆば刺身、豚の鶏レバーのパテ、クリームチーズのたまり漬、サラダ)から始まり、きのこの豆乳グラタンまで平らげないと虹鱒は現れず、そのあともご飯とデザートは別にしても、ビーフステーキを喰わねば終わらない。それぞれ美味かったが、もちろん喰っているだけという訳にはいかないので、プランに入っていた益子焼ビアマグでビールを呑み干した後、日本酒も赤ワインもいただいた。腹は必然的にぱんぱんになった。
肝心の虹鱒は、確かにオレンジソースが際立っているものの、甘さは仄かに感じる程度、むしろオレンジの香りが虹鱒と良く合っている様に感じた。虹鱒は頭からしっぽ(尾鰭)まできれいに食べられる。なかなかの一品である。

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