この頃、季節毎のJR増発列車(臨時列車)の発表が気になる。きっかけは山梨の桃源郷を往復するお座敷列車「お座敷桃源郷パノラマ号」の案内で、偶々目にして直ぐさま予約を入れたのだった。例えば、春の増発列車の場合には1月下旬頃、夏の増発列車であれば5月下旬頃、各々JR東日本から発表される。
よく利用する「ホリデー快速ビューやまなし号」や「ホリデー快速富士山号」等であっても、いつから運行を開始するかは、山行プランを立てる上で気になるところ。この頃は、JRの発表に合わせてプランを考えることが多くなってきた。
今回、1月19日にJR東日本八王子支社が発表した「春の増発列車のお知らせ」を見て驚いた。いつもの「ホリデー快速おくたま・あきがわ号」ではなく、2週分の土日限定で「青梅 奥多摩 新緑号」なる快速を走らせるとのこと。それが、通勤電車でロングシートのE233系だったらまったく食指は動かないが、E257系500番台だと。つまり特急かいじと同系車両なのだ(500番台は房総特急仕様)。
常日頃、事ある毎に云っているが(JRの企画係は無視し続けていたが)、小生は非日常を体感するために山に登っているのであり、往路の電車はその余韻に浸ったまま帰りたい。従って、日常をどっぷり体現する通勤電車(E233系)なんて、まったく興醒めなのだ。E257系こそ、復路に相応しい。しかも、これは快速電車なので特急券は不要となれば、乗らない理由なんて無い。
待ちに待った出来事、事件と云っていい。これを見過ごすと一生後悔する。ということで、忽ちこれに相応しい山行プランを捻り出し、今日を迎えた次第だった。奥多摩駅前の「寿々㐂家」を出たあと、嬉々として駅に向かう。ホームへ駈け上がれば、既にE257系が停まっていた。
さっそく乗り込んでみると、客は誰もいない。発車しても状況は変わらず。途中、御嶽駅や青梅駅からも、ほとんど乗ってこない。事前情報を得ていない者は、快速電車とは思わず、余計な料金を払うのが嫌だと勘違いしているのだろうか。只でさえ価値ある臨時列車が、超レアな列車となってしまったようだ。この列車を企画したJR担当者は、とてもエライと思うが、こんな状況を想定していただろうか。

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