西吾妻山で自然の力に阻まれ無残に敗退しても、宿に戻ればもうすっかり山のことは忘れて湯治客気分。今宵の宿は白布温泉「中屋別館不動閣」。白布温泉は、開湯から今年で706年とのこと。かつて中屋には、ちょっと離れたところに藁葺屋根の本館があったのだが、2000年に隣りの東屋と共に焼失してしまったため、現在は別館のみの営業となっている。ここのご主人はかなり話し好きで、我々をなかなか開放して呉れない。
我々の部屋は、黎明館というコンクリート造りの建物の2階。女子部屋は「柊」で、男子部屋は「楸」と書いてあった(この宿ではこれで「あき」と読ませるらしいが、実際になんて読むのか判らなかったので、調べてみると「ひさぎ」。木の名前で、アカメガシワの古名)。
デポした荷物を回収した後、「楸」の部屋に入り、長押に掛けたハンガーに濡れたウェアを干したら、先ず風呂だ。内風呂は、無闇矢鱈に細長い。オリンピック風呂と名が付いているのが頷ける。源泉は56.8℃もある正真正銘の温泉だが、湯船は丁度良い湯加減。冷え切った身体が、しゅわしゅわと融けていくようだ。
風呂上がりは部屋でビール。持ち寄ったつまみも広げて、皆で暫し敗退山談義。そうこうしているうちに夕食の時間になり、食事処「あづま」へ移動。我々の「楸」があるフロアが2階だとすると、食事処は地下1階に相当する。堀り炬燵式テーブルはずらり10数卓並んでいるので、結構、宿泊客がいるのだと判る。
最初の呑みものはやはりビールだが、予め地酒の利き酒セットも頼んでおいた。出て来た「羽陽富久鶴」も「東光」も、米沢の酒。「羽陽富久鶴」は初めて呑むが、蔵元は「雅山流」も醸す進藤酒造店。「「雅山流」」はフルーティで今どきの味だが、「羽陽富久鶴」は骨太な昔風の味わいだ。
料理は、食べ切るのがやっとのボリュームでどれも美味い。米沢牛かどうかは判らないが、ちゃんと牛肉の陶板焼きもある。派手さが無いのがかえって好ましい。給仕して呉れる女性も、如何にも山形の人情に溢れている感じで良い。これで1泊2食付9,000円は、はっきり云ってお値打ちだと思う。また、西吾妻山へリベンジしに来る際はここに泊まりたい。

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