秋葉原駅前の、御徒町駅寄りのガード下に、「日本百貨店しょくひんかん」という店がある。この頃、銀座界隈などでは、全国各自治体のアンテナショップを良く見掛けるが、ここはそのショッピングモールの様なもので、各都道府県の特産食材が並んでいる。中はかなり広いので、見ていて飽きない。平日はそれ程でもないが、土日はかなり賑わっている。
何でもかんでもご当地の特産が、東京で手に入ればいいとは思わないが、その土地の特産品を知る(アピールする)上では、このようなアンテナショップ的店舗は必要だと思う。この店は、自治体が運営している訳ではなく、れっきとした企業のようだ。なかなか目の付けどころが良い、これもアイデアだと思う。
この店舗の一角に、軽く飲食できるコーナーがあり、ちょっと喉も渇いてきたので入ってみた。午後3時過ぎなので、客はちらほら程度。「Dining Tokushima」という店で、その名の通り徳島の食材を使っているらしい。面白そうだ。
早速お品書きを見ると、徳島の旬な食材を使った創作メニューや飲み物がずらりと並んでいる。店主(シェフ?)と思しき男性が、我々に徳島の食材を熱く語り出す。この方は徳島県人なのだろうか。先ず、せっかくなので、この店人気No.1という「すだちビール」(640円税別、以下同様)を頼んでみた。つまみは、「徳島の珍味盛り合わせ」(1,200円)にしてみた。
すだちビールは、かなり酸っぱくて苦い。正直云って、失敗。ビールはそのまま呑むのに限る。珍味盛り合わせには、イカロケット、太刀魚のみりん干し、竹ちくわ、フィッシュかつなどが載っていて楽しい。特に、このフィッシュかつは、見た目ハムカツだが、齧ってみるとカレー味の魚つみれ。面白い。
店には徳島県に関する本がいくつか並んでいる。山と渓谷社刊「徳島県の山」をパラパラ眺めてみると、かの深田百名山に選ばれている剣山は、てっきり高知県との県境にあるものだと思い込んでいたら、徳島県だけの山であることを知った。知らないことはまだ多い。ここは、東京に居て徳島に思いを馳せることができる店なのだった。

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