今宵の宿のチェックインまでまだ時間が有るので、岡田美術館へ寄ってみることにした。最寄駅の小涌谷駅からたかだか1kmしかないとタカをくくって歩きだしたら、標高差は100m、アルコールが入っているので甚だきつい。思いもかけないところで息切れし、ひと汗かいた。
これまで、箱根にある大抵の美術館には入ったつもりだったが、岡田美術館は知らなかった。HPによれば、2013年の秋に開業したらしい。更にググってみると、この美術館の名誉館長岡田和生氏は、パチンコで財をなした方のようで、Forbesによると純資産は24億ドルというビリオネアだった。
門を潜ると足湯(ここでもお茶を飲める)があって、正面が美術館の建物なのだが、その壁面が全てガラス窓となっていて、その奥に展示された巨大な風神雷神図が見える。かの俵屋宗達が描いた「風神雷神図」を大きく引き伸ばしただけのように思えるが、福井江太郎の作となっている。
建物へ入ると受付。入館料が大人2,800円と聞いて、少々たじろぐ。これは少なくとも箱根で一番高いのではなかろうか。しかし、せっかくここまで来たので、思い切って入ることにした(気になって調べてみると、日本で一番高いのは大塚国際美術館@徳島県で3,240円。岡田美術館はどうやら二番目。ルーブル美術館だって、15ユーロなのに・・・)。カメラ、スマホは持ち込み禁止。入口では、空港の様なセキュリティゲートを潜る必要がある。物々しい。
ひと通り見た印象だが、ここの見どころは陶磁器のようだ。中国、日本の焼きものが嫌と云う程展示されている。焼き物に疎い小生としては段々見飽きてくる。絵画もそれなりにあって、かの若冲の「孔雀鳳凰図」もあった。広重の「東海道五十三次」も全て揃っている。確かに展示物の量、質と共に、箱根にある美術館の中では最大級かも知れないが、2,800円の価値が有るかと問われるとややビミョー。
喉が渇いたので、美術館に併設された開化亭という茶屋に寄ってみた。昭和初期の日本家屋をベースにしたという建物は良い味を出している。玄関で靴を脱いで上がり込む。部屋はいくつかあるようだが、我々はカウンター席が有る部屋へ。大きな窓が2面、日本庭園を眺められるようになっている。静かな佇まい。ここで外の景色を見ながら呑むビールは美味かった。

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