「肉八」で桜鍋に舌鼓を打った後、JR松田駅から、毎度お馴染になった特急「あさぎり」に乗車する。いつものように、窓口で指定席特急券を購入。常々、指定券と共に硬券がホチキス留めされているのが不思議に思っていた。前回も、硬券の必要性についてなおちゃんが駅員に質問していたが、どうも要領を得なかった。
而して、こんなブログを見つけ読ませていただき、ようやく納得した。これでも鉄道シロウトにはなかなか理解し難いが、要は「あさぎり」の料金体系上、JR松田駅と小田急新松田駅は扱いが同じ、つまり松田駅はJRの駅なのだが、システム上、小田急の駅として扱われる、ということ。お陰で、JRの割高特急料金を払わずに済む。
一方、座席の指定はJRのシステム(マルス)でもできるが、特急券そのものの発券はJRとしてはダメ(なにせ、料金体系が小田急なので)。なので、小田急から硬券を手に入れて、指定券と特急券をセットにしてホチキス留めしている訳だ。硬券を手に入れられること自体、昨今では珍しい、いわゆるレア物なので、松田駅の特殊事情は、鉄道マニアの間では有名なようである。わざわざ、小田急の硬券を手に入れるだけのために、松田駅から「あさぎり」に乗る切符マニアもいるようだ。
蛇足だが、マルスでもできる、ってところに若干のミソがあるようで、予め、マルスで扱える座席と、小田急のシステムで扱う座席は分けてあるらしい、ということも判った(今度、無理を承知で「どうしても1号車じゃなきゃヤダ」とか云ってダダを捏ねてみるか)。そうなると、JRの駅で座席指定券を買った彼氏と、小田急の駅で買った彼女は、隣り合わせの席にはなれないということ。「あさぎり」は世にも稀な、ややっこしい電車である。

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