最上川舟下りの終点は、草薙港。車であれば10分程度の道程だが、舟でゆったり1時間。移動が目的で無い交通機関は、もはや交通機関とは呼べないが、今はそれがウリになる時代。最上川舟下りは、その先駆けと云っていいだろう。
終着点の草薙港の河岸を上がったところに、川の駅「最上峡くさなぎ」がある。以前は、「最上川リバーポート」という名前だったらしい。なんだか和訳しただけだが、「川の駅」と呼ぶには、ここほど相応しい場所はないだろう。ところがアユラシは、ここから路線バスに乗り、さっき乗船した古口港まで、車を取りに戻るという、まさにツアコンの鑑のようである。我々は有り難く、ここでのんびり待たせていただくことになった。
建物は赤煉瓦造りで、実に立派なものである。1階に土産物売り場があり、2階には団体向けのレストラン、3階には美術館、4階には会議室まであるそうだ。誰が造ったのか知らないが、少なくとも3階から上は無駄の様な気がする。
我々は1階をぶらぶら。この手の店は、今日で3日目なので、山形名産はどんなものかは、だいたい判って来た。米沢牛、いも煮、玉こんにゃく、だし、は云わずもがなだが、果物だったらやはりラ・フランス、御菓子類では、だだちゃ豆を使った菓子類や、さくらんぼを使った菓子(あとで調べると「さくらんぼ・きらら」という商品名等)が目立っていた。それと、誰かが買っていた「ラスク」も人気のお菓子のようである。しかし小生は菓子にはとんと関心が無いので、基本的にはスルー。
土産物売り場の奥に、食事処を発見。殆ど誰もいないが、ツアコン・添乗員らしき制服や腕章をしたひとがぱらぱらと数人、静かに食事中。観光客を舟に乗せたあと、束の間の独りの時間を楽しんでいるところだと、その背中が語っている。厨房の中にいる調理人と、他愛も無い世間話をしているひともいる。もう、すっかり顔なじみの様子だ。
こちとらもここで、ちょっと独り生ビールにするか。

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