那須塩原駅で、東京方面へ帰る3人組と別れた後、下りの新幹線まで多少時間があるので、かなり満腹ではあるけれど、独りで駅の外へ出て店探し。あらかじめ行っていた事前調査に依ると(そして実際に見た通りだが)、那須塩原駅前には殆ど店(≒呑める処)が無い。
ちょっと離れれば、地元の客に利用されている店も有りそうだが、電車待ち時間を利用してとなると、汗をかいて歩いて辿り着き、呑んだらまた汗をかいて戻るようなことになってしまいそうで、気が乗らない。それに、これは他の地方駅でも同様なのだが、14時以降、中休みを取る店が殆ど。那須塩原駅はいちおう、観光地の入口でもあるのだから、中休みなんて、観光客(≒呑んべえ)のことを考えていないとしか思えない(勝手な妄想)。
そんな中で、ほんとに駅前で、しかも中休みが無い、理想的な店が唯一軒あった。なんと有り難いことか。まるで、今回、奇しくも独り旅となった小生のために、予め用意されたような店だ。「平成」という名の蕎麦屋である。店に入ると、独り客が二人。お一人は遅い昼食(スーツを着た中年男性)、もうひと方(中年女性)は日本酒をちびちびやっていた。どちらも、電車待ちの様である。女性従業員二人が奥で立ったまま、カウンターでお食事中。どんな賄い飯なのだろうか。
窓際のテーブル席を確保し、店内を見渡す。壁にはお品書きの短冊。蕎麦屋でありながら、様々な定食もあるようだ。そして一品料理もけっこう豊富で嬉しい限りだ。殆ど何も入りそうにないが、とりあえず生ビール(エビス)を注文してから、暫し思案。おや、酒盗、ほや塩辛がある。だったら、日本酒にすればよかった。地元産うなぎ白焼きも気になるが・・・。結局、鮎の一夜干し(また鮎か!とお思いだろうが、先ほどの「那須観光やな」では一夜干しは食べなかったので)を頼むことにした。
ビールは、キンキンに冷えている。美味い。冷えたビールは何故、美味いのだろうか。普通、美味い不味いは舌と鼻で感じるものだが、ビールはどうもそれだけではなさそうだ。そのうちに、炙った鮎の一夜干しが出て来た。やっぱりこれも日本酒だったかなと思いつつ、頭から齧る。まったく鮎は、どうやっても美味いな。
新幹線の時間が迫って来たので、結局日本酒は呑まずに退散。蕎麦屋へ入ったのに蕎麦を手繰らなかったが、また次回まで勘弁してもらおう。

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