「高山の酒蔵巡り」の4軒目は、「平瀬酒造店」。旧市街の、三町筋に7つある造り酒屋で、ここだけはちょっと離れて上一之町にある。主要銘柄は「久寿玉」。昨日、「宝山荘」でも呑んだ馴染みの酒。元和9年(西暦1623年)創業。HPには、菩提寺の過去帳での記載が元和9年ということで、創業はそれ以前なのかもしれない。何れにしても創業400年近いということで、古い商家が多い高山でも、指折りの長寿企業である。
同じHPには、「・・・元禄10年(1697)の造酒屋帳に高山の造酒屋56軒が記載されておりますが、その中に平瀬屋六助の名があります。・・・」との記載がある。高山に、56軒もの造り酒屋があったとは驚きだ。同じ元禄10年に、灘では26軒の造り酒屋があったとの記録があるので、高山は、灘よりも遥かに大きな日本酒産地だったようだ。一方、もう少し前の1657年(明暦3年)の記録では、伏見の酒造家は83軒とのことで、当時、伏見が日本一だったらしい。閑話休題。
何れにしても、高山で、元禄時代から存続している酒蔵は、先の「二木酒造」とここ「平瀬酒造店」だけのようだ。
店に入ると、ここも天井が高い。酒蔵で天井を高くする理由はなんだろうか。ここにも客は我々6人だけ。若い男性(15代目当主の市兵衛さんか?)が応対してくれる。口数も少なく目線は下げたままなので、商人と云うより職人らしい実直さを感じる。
さて、試飲させていただこう。「久寿玉」の手造り純米(100円)にしてみた。これは「飛騨ほまれ」という地元酒米が原料。地元に酒米があるというのも、高山の歴史を感じさせる。呑んでみると、旨味と酸味のバランスが良く、余韻も悪くない。呑みごたえはあるものの、呑み飽きのこないタイプ。
いろいろ呑んでみたが、この手造り純米が普段呑みには良さそうということで、四合瓶をお買い上げ(1,328円)。ご当主の生真面目さも、ポイントに入ったかも知れない。これでひと通りの酒造には寄ってみたが、まだまだ試飲した銘柄はごく僅か、とても満足できない。今度は、祭りの頃にでも来てみたい。

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