御坂黒岳から、予定よりもかなり早めに下りられたので、乗れないと思っていた「ホリデー快速富士山2号」に間に合うことが出来た。下りの南尾根を末端までトレースしなかったことも寄与しているが、北尾根の登りが意外に順調だった。(少なくとも登りに使う分には)迷うところは無いので、御坂黒岳への登路として(篤志家向けではなく)利用価値は高いと思われる。
河口湖から新宿へ帰る場合、この16:00発の「ホリデー快速富士山2号」を逃すともう直通電車は無く、大月で(大抵の場合、高尾でも)乗り換えするしかない。乗り換えが面倒くさい場合には、もう一つの選択肢として、高速バスが浮かび上がってくる。そもそも運賃はバスの方が断然安い。ホリデー快速だと新宿まで2,460円だが、バスだったら1,750円である。土曜日の上り線だったら、渋滞に嵌ることも少ないだろう。
しかし我々の場合、山行参加者の最大公約数的には立川辺りが打ち上げ場所として最適なため、新宿へ帰る場合とはやや事情が異なる。高速バスを使って、立川の駅前に行こうとしたら、中央道日野BSで下車し、数分歩いて多摩モノレールの甲州街道駅で乗車、立川南か北駅に向かうと云うことになり、乗り換えの手間はそれなりにある。実際に「ホリデー快速富士山2号」を逃した時、どちらを選択するかは参加者の構成に依存すると思われる。
「ホリデー快速富士山2号」は、豊田車両センターに1編成だけ残っている旧あずさ色のJR189系車両が使用されている。昨今は定期利用されているのはこの「ホリデー快速富士山号」だけらしく、あとは臨時のかいじや臨時団体列車に使われることがあるくらいだ。我々としても、189系に乗るのはこの「ホリデー快速富士山号」だけである。
座席につき酒ボトルとカップを取り出しているうちに、富士山ビュー特急がホームに入って来た。JR371系、いわゆる「あさぎり」型車両をベースに、かの水戸岡鋭治のデザインで改造したシロモノ。この列車には、向かい合わせのテーブル席が付いた車両がある(指定席券が必要)。いつか乗って一杯やってみたい。ちなみにスイーツプラン(乗車券、指定席券込みで4,000円)なるものもあるようだが、右党ではないので特段、気を惹くことはない。
河口湖駅を定時に発車し、一路、大月へ。富士急線は結構、蛇行して走るので、富士山から遠ざかっているのにもかかわらず、左窓からも右窓からも良く見える。日本酒をなめながら、富士山を肴にするのはロングシートの電車では味わえない。今日もまた佳き山行だった。

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