なんとか最終日に「カラヴァッジョ展」を見ることができた。実は前の週の月曜日にも、わざわざ会社をサボって半休にして上野まで行ったのだが、迂闊にも閉館日であることを失念していた。もうこの日曜日を措いて他に無い、と思い、やってきた。念のため、約1時間前の8時20分に着いたのだが、門の前には数えれば10人の列。かなり拍子抜け。
先月の「若冲展」では、この10倍はいただろう。カラヴァッジョの人気度ってそんなものなんだ、とびっくりする。ゴッホやルノアール等の印象派だったら、もうちょっと違うのだろうが、日本ではカラヴァッジョの知名度はそれ以下のようである。ちなみに、カラヴァッジョ大好きな方のブログ(こちら)によれば、一日当たり平均入場者数は4,280人だっととのこと。一方、先日の若冲展では平均約14,300人。
開館時間までタブレットで電子書籍を読みながら待つ。今日は朝から日差しが強く暑いせいか、突然、タブレットのバックライトが温度上昇によりoffとなってしまい、大変見難い状況となった。スマホで続きを読む。ふと、前売り券を買っていなかったことに気が付き、ネットで購入。こういう時に、改めてスマホは便利と感じる。
どんなに暑くても、時間に正確な国立西洋美術館の職員は、きっちり9時30分に開門。ここで初めて列は、前売り券を持っている人とそうでない人とに分かれる。既に持っている人は約半分で、余裕の入館。展示室に入ってもガラガラ。特に世界初公開の「法悦のマグダラのマリア」の前は誰もいない。真正面から見上げると、とてもインパクトがあり、心ゆくまで堪能できた。
今回の展覧会でやってきたカラバッジョの作品は11点。カラバッジョは意外に寡作で、世界に60数点しかないそうなので、今回はとても大規模、もちろん日本では過去最多だそうである。今回は、フィレンツェのウフィツィ美術館とピッティ美術館、ローマのボルゲーゼ美術館、バチカン美術館で見たことがある作品も来ていたので、懐かしい思いもあった。
さてひと通り見終わったところで、喉が渇いたので何処かに入りたい。ここ、西洋美術館には「Caféすいれん」という店があるのだが、行ってみたかった店を思い出したので、上野の山を下り、御徒町駅前へ向かう。その名は「吉池食堂」。かつて建て替え前の吉池デパートの最上階にあった時に入って以来である。その時は、デパートの大食堂でありながら、一品料理(≒酒の肴)が豊富なせいか、近所の旦那衆やひと仕事終わった肉体労働者達が、酒を呑んで管を巻いていた。その隣ではお子様ランチを喰っているファミリーがいたりして、何でも有りの、カオス的光景だった。
そんなレトロ感満載の食堂が、ビルのリニューアルと共に生まれ変わったと聞いたので行ってみた。開店は午前11時。ほぼ丁度に着いたのだが、入口には大勢の客が入店を待っていた。まさに老若男女、客層は以前とそう変わらない感じ(作業服のままのおっちゃん達はいなかった)。まったく小奇麗になってしまったので、雰囲気は全く変わってしまった。個人的には以前の方が味があって良かったのでちょっぴり残念。
しかし、メニューは、昔通りに和洋中なんでもござれ、実にバリエーションが豊富である。アルコール類も様々あるが、やはりここは生ビール。そして料理はミックスフライ定食にした。これもデパートの大食堂の定番。大満足のランチだった。ここには数えきれないほどのメニューがある。次回が楽しみである。

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