当初の計画で「ホリデー快速富士山2号」に乗って立川まで移動し、その後、「梅の湯」か「高砂湯」あたりに入るつもりだったが、やはりなるべく早く温まりたい(汗を流したい)というのが素直な成り行きなので、1本後の直通電車である「快速山梨富士4号」まで、河口湖で風呂に入り、ちょっと小腹を満たすことにした次第。駅前の「河口湖ステーション・イン」と「平井売店」でさっぱり&満足した後、頃合い良し、河口湖駅に向かう。丁度、日没後のシルエット富士が目の前に見えている。
改札口には、外国人の群れが行列を作っていた。皆、「快速山梨富士4号」に乗るようである。「快速山梨富士4号」は自由席と座席指定席があるが、この感じでは、座席指定(乗車券プラス520円)に乗った方が無難だろう。早速、指定券を買おうとすると、券は窓口のみの販売で、しかも外国人の集団相手に窓口のおねえちゃん女性駅員が四苦八苦していてなかなか捗らない様子。観光地はどこも、海外旅行客の対応に大わらわ状態、さしずめ平成の黒船来襲というところか。
「快速山梨富士4号」は、JRのE257系500番台の車両だった。通常、中央線で「特急かいじ」として走っているE257系は0番台。500番台は、房総半島と東京を往復する「特急わかしお」や「特急さざなみ」に使われている車両である。白、ブルー、イエローのトリコロールが特徴、会社帰りに東京の酒場へ「出張」する際には、時々使わせてもらっていた。昨年のダイヤ改正で、「さざなみ」の運転本数が減ったのを知っていたのだが、まさかこんなところで「出稼ぎ」しているとは思わなかった。
席に落ち着いたら、夜の帳が下りた窓の外を眺めつつ、山の残り酒をちびりちびりやる。シートピッチは960mm。189系と較べて50mmも広く快適。JRで現役の特急車両に、快速料金(自由席は乗車券のみ)で乗れるのは、とてもお得感がある。これも世界遺産効果、外国人観光客に配慮したサービスだろうか。今後も暫定的な運用ではなく、いつでもこのE257系が利用できるようにしてもらえると有難い。

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