「特急あさぎり」で新宿へ移動後、やっぱり途中下車して南口へ。特に当ても無しに歩きだすと、行きつく先は、自然と「思い出横丁」に収斂する。云わば、サルガッソ海のようなところである。ここまで来たら、入ってみたかった店を思い出した。その名は「トロ函」。今年の2月にぞろぞろ入った「あがっしゃい」の2軒先。トロ函(とろばこ)とは、トロ箱、魚を出荷するための箱のこと、だそうだ。
入口に「肉はありません」とか、「浜焼酒場」と書いてある。うちはもつ焼き屋でも焼鳥屋でもありません、と云いたいことが判る。たしかにこの頃、肉系が幅を利かせているのは間違いない。ここ、思い出横丁でもそんな傾向。云わば「トロ函」は、思い出横丁のニューウェーブ、って感じか。
入ってみるとやっぱりと云うか、「海の店」のイメージを一生懸命演出している。海の幸の香りが店内に充満している。かつて江の島や鵠沼海岸辺りにあった店のような雰囲気。きっと今の江の島は、もっと小洒落ているに違いない。さざえやはまぐりを、その場で焼いてアツアツを提供するような店を、街なかでもどうぞ、というコンセプトである。各テーブルにはカセットコンロが並んでいる。あれ、考えてみれば「磯丸水産」と同じスタイルだ。どっちが、さきがけなのだろうか。
店内はそこそこ一杯で、かなり賑やか。客層は若者中心。学生でも大丈夫な料金体系のようである。腰をおろしたら、やっぱりコンロを使ったメニューに目が行きがちになる。そこでホタテとカニ味噌甲羅焼きを頼む。刺身も少々食べますか。ポテトサラダもチェックしなくては(ごく普通のスタイル、味も普通)。おっと、ハムカツもある、肉は無い筈じゃあ・・・。ま、こちらとしては全く問題ないけど。
焼き立てのホタテは美味い。焼き10分、食べ5秒くらいなので、待たされ感が美味さを増幅させる。こういう料理だと、やはり飲み物はホッピーでいくか(ホッピーセット410円)。ここの焼酎はキンミヤだった。

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