甲州市の北東に位置する塩山一ノ瀬高橋地区は、東を丹波山村に接し、柳沢峠から笠取山、将監峠、黒川鶏冠山まで及ぶ広大な地域だが、ここに暮らすひとは、わずか24世帯42人(平成22年10月現在)とのこと。過疎地を絵にかいたような処である。かつては、この地区を貫く青梅街道を、奥多摩駅から塩山駅まで路線バスが走っていたが、現在は塩山~落合間だけ。しかも4月26日から11月24日までの土日祝日のみの運行なので、とても生活路線とは呼べない。
ググってみると、平成26年度甲州市地域公共交通会議 第2回会議議事録に、「・・・一ノ瀬高橋の人たちは月に2回行く塩寿荘のバスを利用して甲州市の町まで買い物をして一ノ瀬高橋に帰っていくという形で、お風呂だけとか塩寿荘を使うことだけではなく、買い物の足としても使ってもらっているところです。・・・」という話が見つかった。これは昨日の往路、作場平までのタクシー運転手に聞いた話と概ね同じ。確かに年寄りだけでは、自ら車を運転して買い物するのもままならないだろう。
初日に笠取山を往復し(山の記録はこちら)、二日目の今日は、笠取小屋から4時間弱かかって下りて来て、もうすぐ落合に到着、時刻は午前9時を過ぎたばかりだが、こっちは5時半から歩いているので、もう一仕事終えた気分。道々、昨日タクシーで通り過ぎたときにBS前にたしか何か店があったような気がするなあ、酒屋かどうか定かじゃないが、酒屋だったら嬉しいなあ、などと妄想しながら歩く。
シトシト雨は、途中で上がった。青梅街道に出て、坂道を少し登るとバス停の標識が見えて来て、その奥に商店らしき看板も見えてきた。近づくにつれて、どうやら「田辺屋商店」と読める。店の前には何か飲み物の自動販売機、「たばこ」という看板もある。こりゃ、望みが出てきたぞ、あとは店がやっているかどうかだ。そろりそろりと近づくと、店の正面のシャッターが1枚、背の高さ分だけ開いている。希望が膨らんできた。
恐る恐るガラス引戸を開けると、・・・・・・開いた。薄暗い店内の奥に冷蔵ショーケースがあり、ようく目を凝らして見ると、中にアサヒスーパードライやキリン一番搾りのレギュラー缶が並んでいる。やったー。「すみませーん!」と呼べば、愛想が良さそうな女将さんが出てきた(その後、店の前でビールを呑んでいたら、「桃、持っていく?」と1個ずつ呉れた)。240円を払ってキリン一番搾りをゲット。まだ9時15分だがそんなの関係無い。3人で乾杯し、ぐびぐびやる。落合BS、ばんざーい!田辺屋商店、バンザーイ!またそのうち、きっとくるぞー。それまで「田辺屋商店」さん、廃業せずに頑張っていて下さい!

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