吾妻耶山に登り(山の記録はこちら)、赤谷越から西側の相俣集落へ下っていくと、直ぐに車道(県道270号線)となり、あとは強い日差しの中を我慢して川古温泉浜屋旅館までテクテク下るばかりと思っていたら、遠く右手になにやら幟旗が幾つか立っている。カレーとか書いてあるようだ。近づくにつれてそのうち電光板が見えるようになり、なんと、「ビール」と書いてある。禁断の呪文。こんなところに食堂があった。よくみると女性店主らしき人が外にいた。
まだ1.5kmくらいは歩かねばならぬのだが、「ビール」という文字を見た女子連はもう足が動かなくなってしまい、呑んだってだいじょーぶ、歩ける、と目が懇願している。宿でビールにありつくまで、もう20分くらい我慢すればいいと覚悟ができていた男子2名は、突然、我慢の気合いがはじけたらしい女子連に寄り切られ、誘惑に負けることになった。待ってましたと女性店主に連れられ、ぞろぞろと入店。
カウンター席に着いて「とにかく、ビール!」と注文すれば、様々な種類の缶ビール(400円)が出てきた。長い間冷蔵庫に滞留していたと思しきビール(そもそも、我々のように山から下りてきて呑む以外、ビールを注文する輩がいったいいるだろうか?)は、キンキンに冷えている。喉に流し込むと、身体が蕩ける。あひるちゃんのチョイスした缶は、中身がかなり凍っていたようで、これを溶かし出すための援軍ビールも追加注文。
ビールの突き出しに、きゃらぶき、山椒佃煮、そしておやきのような薄皮饅頭が出てきて、豪華さにびっくりする。主人のいつみさんに色々話を聞く。我々は、今日初めての客だそうだ(と云うより、話したくってしようが無い様子なので、だいぶ久しぶりの客かも知れぬ)。この店は、以前は登来おばあさんがやっていて、トンネル工事をやっていた頃は大儲けしただの、目の前の芝生は孫の個人ゴルフ場だの、話が尽きない。
メニューに載っている様々な料理を、いつか味わってみたい気がするが、そんな機会がやってくるとも思えない。後でWebを調べてみると、こんな記事やあんな記事もあった。 ツーリングをやっているひと達に人気の店のようだが、我々にとっては、陽炎の如く現れ、消えたような体験だった。

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