(西武秩父駅前にあるから?)「駅前」という、極めてストレートな名前の店。調べてみると、およそ8年半ぶり(前回はこちら)の入店になる。相変わらず元気なこの親爺店主は、ちょっとユニーク。語り口がとても気さくで、初対面の誰とでも古馴染みだったような雰囲気にさせる特異キャラクターの持ち主である。この店のシステムもメニューも、店主並みに、ちょっと他の店とは変わっている。以前来たときには、せせり(鶏の首肉)やオクラの花を食べさせたり、メロンにブランデーを注いだ飲み物(カクテル?)呑まされたりした。どれも親爺の自慢通り、結構イケる。他に、熊鍋とか鹿刺なんてものもある。
親爺は先ず、来た客に、何時頃帰るつもりなのか、どのくらい呑みたいのか、予算はいくらなのか等々、単刀直入に訊く。今回、我々は「パリー食堂」でちょっと食べた後だし、打ち上げは所沢にするつもりなので、殆ど久しぶりの状況確認のようなもの。料理は一品ぐらいで、酒も一杯だけですぐ出ると返答。すると親爺はモチベーションががくっと下がったようで、もうあれはどうだ、これは美味いぞなんて訊かなくなり、付き出しを食べたらどうだ、と云うところに落ち着く。付き出しと云っても、煮しめなど5種類も出てくるので、結構楽しめる。酒は、武甲正宗をもらう。このちゃん、なおちゃんは熊笹茶で一旦休み。この熊笹茶、天然ものを愛する親爺の自慢らしいが、お世辞でも美味いものではない。
我々の前にはテーブル席にひと組の客だけだったが、あとからあとからドヤドヤと入ってきて(何れも中高年ハイカー集団)、小上がりはいっぱいになった。親爺は、客が背負ってくるリュックサックを邪魔者扱いにしたいようだが、この店にはそんな客しか来ないので、ジレンマに陥っているように見える。できれば普通の観光客が来て欲しいようだ。
折角、久しぶりに入ったので、せせりを注文してみる。上客と認められなかった我々からの追加注文なので、ちょっとまて、と仰る。このちゃんが、乗りたい電車の時間を伝えると、大丈夫だから待ってろ、と胸を叩く。やがてその言葉通り、せせりがやってくる。塩コショウのシンプル味付け、ちょっと弾力があってシコシコして、これはこれで珍味かも知れない。丁度良い時間になったので、また来るよ~、と店を後にした。

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