三連休だが諸事情により山は日帰りとなったため、単独行でさて何処に行こうかと暫し思案、ふと、マレーシア長期出張中で山から遠ざかっていた頃に、隊長が固め打ちしていた釈迦ヶ岳(1,641m)に思い至る(山の会の記録は、第255回第279回をご覧あれ)。30数年前に一度登ったきりで、それも何処から登って何処に下りたのか(たぶん檜峯神社)が判然としていないので、その確認も兼ねて登ってみようと考え、とりあえず、鳥坂峠から東進して釈迦ヶ岳を目指し(黒打ノ頭までは第253回と同じ)、下山は檜峯神社とした。鳥坂峠へ行くには、石和温泉駅あるいは河口湖駅からでも同じような距離と時間で辿りつけそうなのだが、運賃が安い石和温泉駅からのアプローチとした。
9時11分、新鳥坂トンネルの芦川側でタクシーを下車し(5,320円)、ゆったりとした道を峠へ上がる。鳥坂峠(標高約1,070m)から先は、アップダウンを繰り返しながらも次第に高度を上げていく。所々、岩っぽいところもあってアクセントになっている。この尾根道はすっかり木々に覆われていて、意外に眺めが無いので、只、黙々と進むしかない。少々寂しいくらいだが、鳥類や哺乳類の活動は結構、活発そうである。至る所で、たぶんイノシシ(あるいはクマ)が、ついさっき掘り返したと思われるような穴凹があいている。複数で歩いているとなかなか気が付かないことだが、単独行で神経を集中して歩いていると、動物たちが人間の足音や熊鈴の音に気付き、突然走り出す物音に、こちらが驚かされたり、真新しい足跡を残していくのを目にすることがある。鳥の中には結構、好奇心が強いものもいて、わざわざこちらを見に来る輩だっている。
この東西に横たわる尾根のほぼ全てが広葉樹林なので、今日のように日差しがあると明るくて気持ちがいい。富士山が時々見え隠れする。気が付くと、尾根の北側は総じて緑が濃いが、南側はだいぶ紅葉が進んでいるように見える。日当たりの良し悪しが紅葉の色付きの早さに影響するのだろうか。
1,309m峰あたりで、初老の単独行氏と行き違う。どちらまで?と聞かれたので、釈迦ヶ岳のつもりです、と答える。お互い、お気を付けてと別れたが、どうやら釈迦ヶ岳から来た訳ではなさそうだった(それにしては随分と速い)。何処から現れたのか・・・。まさか尻尾が生えているかどうかまで確認しなかったが、よくよく思い出してみれば、お互いを視認した瞬間から小生がそこまで辿り着き、通り過ぎるまで、何故かその御仁は立ち止まったままだったし、立木に手を掛けたままだった。慣れない二本足で歩くところを見せたくなかったのかも知れぬ・・・。
結構岩っぽい尾根を暫し登ると、傾斜が緩くなり、ちょっと広くなったところが1,473.3mの黒打ノ頭(神座山)である(11時20分)。ようやく釈迦ヶ岳が見えた。相変わらず端正なトンガリ具合だ。左に檜峯神社へ下る第二登山口を分け、一旦下降。1,521m峰までは少々急な登り。釈迦ヶ岳がぐっと近づくが、その登りを前にしてまたまた下降するのが少々切ない。下ったところが上芦川へ下る分岐(12時22分)。上芦川まで15分と書いてあるが、そんなに速く下れるのだろうか。檜峯神社への第三登山口の分岐が無いなと思っていると、そのすぐ先にあった。
やがて最後の登り。かなりの急登だが、道が巧みに付けられていて(というよりも岩が巧みに配置されているが如く)、登り易い。要所にロープが懸っているが、たとえ下りであっても雨天でもなければ特段不要。誰かが下りてくる気配を感じると、程なく中年夫婦連れが現れる。ぐんぐん高度を稼ぎ、それにつれて周囲の見晴らしも良くなる。あまり明瞭ではないものの、南アルプスや八ヶ岳が見えている。奥秩父連峰が、雲取山から金峰山まで良く見渡せる。富士山は黒々として大きいが、襖絵の如く平面的に見える。
突然、ポンと山頂に出る(12時43分)。若者男子がひとり、富士山を眺めながら佇んでいた。黒岳が結構近く見えるが、この時間からでは下山は日が暮れそう。またの機会にとっておこう。檜峯神社第三登山口へ下ることにする(それにしても何故、3つも登山道を作ったのだろうか)。岩場は慎重に下るが、岩があった方がホールドが豊富なのでむしろ下り易いくらいである。分岐から右に折れ、北斜面を下る。トラロープが登山道に沿って張られているが、沢地らしく石がゴロゴロしている。たしかにロープが無いと道が判り難いし、そもそも甚だ歩き難い。
暫し我慢しながら慎重に下り、植林帯になり登山口まであと10分くらいになった頃、迎えのタクシー(朝、乗ったタクシーと同じ)を呼ぶ(DOCOMOでも電波が弱く、掛かり辛い)。第三登山口の道標が立っている車道に出る(14時8分)。タクシーが来るまで檜峯神社を見学しようと、左に折れ車道を辿る。やがて見えてきた神社は、こんな山の中にしてはとても立派。30数年前に見たような気がしてきた。しかし、当時どこから登ったのかは曖昧なまま。ドンベイ峠(日向坂峠)だったのかも知れない。
やってきたタクシーの運転手に、さっそくお薦めの立ち寄り湯を聞くと、イチオシは「はやぶさ温泉」とのことだったが、ちょっと遠いし既に入湯済。石和温泉駅から歩ける範囲内でどうか、と聞くと、だったら「ホテル平成」がいいと云う。初めて聞く名前(後でWEBを見ても、立ち寄り湯OKとは書いていない)なので行ってみると、外見はちょっと地味めなビジネスホテル風。フロントの係から、未だ宿泊客も来ていないですヨ、と云われ2階に上がり、有難く一番風呂で入湯(700円)、肌触りが柔らかい湯だった。

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