アキレス腱がひーひー言う日蔭指尾根を登り、六ッ石山から水根に下りた帰り(山の記録はこちら)、汗を流すのは後回しにして、久しぶり(おそらくは第213回以来)に奥多摩駅前の「天益」に寄ってみた。奥多摩に登り始めた頃は、たぶん未だここには無かった店。駅から1分程度、立地条件は抜群である。電車待ちに寄るにはこの上ないが、カウンターに六席しかない(奥に座敷があるらしいが)小ぢんまりした店。狭いため、リュックサックはあちらにどうぞ、と云われて見ると外に簀が敷いてあった。登山者に優しい心遣い。今日は未だ15時過ぎのせいか、先客は一人だけだった。この店のウリは昔から餃子だが、メニューを見ると結構色々増えている。この頃は鹿肉竜田揚げも加わったそうで楽しみにして来たのだが、生憎売り切れとのことで至極残念。女将さんからは、予め電話してくれれば確保しておきますよ、と名刺をいただいた。
ともあれ、先ずはビールで名物餃子を賞味。そのあとは塩キャベツや茄子炒めを突っつきながら日本酒(菊水ふなぐち)をやる。飲みながら、女将さんからいろいろ話を聞く。山野井泰史さんも時々来る(色紙が飾ってある)とか、金邦夫さん(この本の著者)をはじめ、警察の山岳救助隊もよくやってくるらしい(この頃遭難が多いらしい)。さっきカウンターの端っこにいた人は、仙人小屋(仙人池ヒュッテのこと?)の主だよ、とも。暫く来ないうちに、この店は山屋だけでなく様々な山関係者が集まる店になっていた。我々だけで盛り上がるというより、いろいろな人の話を聞けるのがこの店の楽しみ方なのかも知れない。公共交通機関利用主義(帰路は酒浸り主義)としては、このような店は、どの登山口駅にもあって欲しい。今度はぜひ鹿肉竜田揚げも食べたいので、予め電話をしてから来よう。

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