山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

今回の山旅の主目的は残雪の守門岳。電車利用だと、1泊で登ることはやや無理なので、山麓の入広瀬に2泊することとなった。宿は、只見線入広瀬駅の目の前にある「手仕事手ほどき館」という変わったネーミングの建物。NPO法人「風小僧」が運営している体験交流型宿泊施設とのこと、いわゆる民宿とはかなり趣が異なる。
ところで入広瀬駅前の平均公示価格は、1.4万円/坪で全国5110駅中で5092位。実勢価格としてもせいぜい2万円/坪ぐらいだろうか。上ものは、ダタみたいなものだろうから、買う気になれば100坪ぐらいだったらいつでも買える値段だ。ひとりあたま10万円ずつ出して一軒買って、山荘にでもしたいところだが、年がら年中、守門岳やら浅草岳に登るわけにもいかないし、日ごろのメンテナンスをどうするかが悩みどころか。
初日には先ず下権現堂山へ登るため、着替えや酒など、さしあたり不要な荷物を置くために宿に寄る。列車を降りて駅舎に向かおうとすると、宿の人がこっちと手を振っている。宿は駅舎と反対側にあった。反対側に出口はないので、最寄りの踏切までぐるっと遠回りする必要があるかと思いきや、宿の人がそのままお出でと手招きするので、そのまま線路を横断。東京近郊では考えられないが、まあ、1日4往復しか走っていないので、さもありなん。
下権現堂山から戻ってきたあと、改めて宿に入り、建物の中を徘徊。ここは、200年以上も前に建てられた民家とのこと。東京近郊の安普請と違い、かなり立派な建物である。玄関を入って右側には道具置き場、その奥が広い、吹き抜けの土間がある。左手に囲炉裏が切ってある居間兼食事処。その奥は女子部屋。男子部屋は急な階段箪笥を上がった中二階。角部屋で昼過ぎは日当たりが良くぽかぽか。窓の外は田んぼ。堪らず昼寝がしたくなる。
まだ夕食まで時間があったので、日当たりが良い男子部屋で、酒とつまみを持ち寄って小宴会。日本酒をちびちびやる。時は5月、もう田圃に水が入ったせいか、軽やかなかじかの鳴き声も聞こえてくる。全く長閑。俗世間のことはもうすっかり忘れた。山登りに来たことすら忘れかけている。

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今年のゴールデンウィークは、越後の山旅。こちらの方に来るのは4シーズンぶりだが、なかでも只見線沿線の山に登るのは、個人的には凡そ30年ぶり。浅草岳に登って以来のことだ。
その頃はまだ、無人の田子倉駅があって、その近所にテント泊した。辺りには何の建物も無く、随分ワイルドなところだと思った。現在は駅そのものが無くなってしまっているので、ワイルドな状況はさらに深まっているのだろうと思われる。その当時、そもそもこんなところに駅があるんだ、と驚いた記憶がある。なにしろ周りに民家はまったく無く、駅を利用するのはここから浅草岳や鬼ヶ面山に登る、やや酔狂な登山客が偶にやってくるだけ。その頃は、国鉄も酔狂だった。閑話休題。
越後の山旅1日目は、ちょっと足慣らしに下権現堂山(標高897m)へ登ることにした。一旦、入広瀬にある宿に余計な荷物をデポした後、宿の送迎車で登山口の戸隠神社まで送ってもらう。これはとっても有難い(とは云っても、送迎代は有料)。
この時期の越後の山は、たとえ標高が1,000mに満たなくてもしっかり残雪があり、ブナの眩しいばかりの芽吹きがあり、様々な草木が一斉に花を開く、自然の息吹を実感するような眺めだ。山頂までは約2時間、ブナの森が気持ち良かった。山頂には、意外に多くのハイカーが屯していた。ここは、越後三山と浅草岳、守門岳の展望台。時間的に上権現堂山まで行けないことも無かったが、気分的はもう十分。
再び戸隠神社まで戻り、タクシーを呼んでゆ~パーク薬師へ向かう。ここは、ちっちゃなスキー場に併設された日帰り温泉。もちろん、この時期はスキー場はクローズしている。外のバーベキュー場では多くの若者たちで盛り上がっていた。
650円を支払って風呂場へ。内装は簡素だが、窓は大きくて開放的。大して汗はかいていないが、ひと風呂浴びるとやはり気持ちが良い。風呂上がりに休憩室へ行ってビールを注文すると、窓の外には新緑に包まれた下権現堂山と上権現堂山が仲良く並んでいるのが見えた。

037 気分は最高。

046 魚沼産コシヒカリの里。

047 箱庭のようなブナ林。

071 ブナ林と里山。

048 神々しい越後三山。

051 思ったよりも早かった。

055 左奥が浅草岳、右奥は毛猛山。

082 気分良く下山。

084 タムシバ。

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肉好き3人組で、ゴールデンウィークの最中の真っ昼間に新越谷に集まった。平日の会社の帰りだと、どうしても始まりが遅くなるし、それなりに混んでいる。ランチ時に営業開始時間から行ければ、それが一番良い、ということで意見が一致。各人の最大公約数的な位置にある越谷界隈の店を探すことになった。
もちろん選定の条件は、先ず昼間から酒も飲めることだが、もう一つ重要な点は、ランチ時であってもランチメニュー以外に、ディナーのメニューも注文できるという点。仕事の途中ならは、単にが腹ふくれたらさっさと帰るだけだが、完全オフだったらそれじゃつまらないし勿体ない。酒を呑みつつあれこれ喰ってみたくなるのは、なにも我々だけではないはずだ。
そして見つかったのは、新越谷駅に近い「肉酒場ビストロ 男前」という店。名前は今時の感じ。外観はビストロらしくフランス国旗が飾られていて、「肉酒場」とか「男前」という日本語とマッチしないが、まあいいだろう。
中へ入り、応対に出た若い店員に、予約している旨を告げると、右手奥のテーブルへどうぞと案内された。流石にまだ客は疏らだが、我々良い調子になってきた頃には完全満杯。なかなか人気な店のようである。
さて、席に着いたら注文だ。生ビール(エーデルピルス500円税別、以下同様)と共に、肉の前菜全部盛り!!全6種類(1人前980円×3)を注文。これがすんごいボリューム。そもそも前菜が全部、肉というのも豪気だ。ちょっと呑むだけだったら、もうこれで十分だろう。でも我々はこれでは終わらない。
和牛の赤ワイン煮込み(1,800円)、ブラックアンガズビーフステーキの"みすじ"(1,680円/250g)と"ザブトン"(1,980円/250g)も注文。そうなればもちろん、ワインも必要だ。赤は、オーシエール・ルージュ2015(3,800円)。かのラフィット・ロートシルト家が造り手。なかなかスパイシーで肉と良く合う。白は、ムロン・ド・ブルゴーニュ(2,800円)にした。
かなり様々な肉をがっつり喰うことができたが、これも霜降り和牛ではなく、赤身肉、いわゆるアンガスビーフならではのこと。欧米人が毎日肉を喰えるのも、赤身肉だから。和牛だったらこうはいかない。赤身肉の良さが見直されているのかも知れない。

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肉酒場ビストロ男前のHP: こちら

「龜屋一睡亭」のうなぎですっかり満足したあと、御徒町界隈をそぞろ歩き。さして購買意欲を駆り立てるようなものは見当たらない。アメ横センターの地下に行ってみる。ここは知る人ぞ知る、アジアの食材マーケット。中国系食材店や、タイ等の東南アジア系の食材を扱った店もある。魚屋や肉屋もアジアンテイスト。何故か、純日本的な店がない。
いろいろ気になる食材があったが、結局買ったのはマコモダケ(1kgぐらいで1,500円)。この頃、これに嵌まっている。独特の食感と、トウモロコシのような甘さが癖になる。日本では秋が収穫期だが、ここでは年中売っている。産地は何処か判らないが、たぶん東南アジアなのだろう。焼いて醤油をかけて喰うのが、とにかく堪らなく美味いが、もちろん中華料理にも合う万能野菜なのである。
喉が渇いたので、何処かに寄りたくなった。カミさんは立ち呑みはいやだというので、ガード下に近い「地魚屋台 浜ちゃん」を覗いてみると、道路にせり出した縁台が空いていた。ここは時々、入ることがある。真っ昼間からやっている店なので、重宝している。
この時間でも、既にかなり盛り上がっているおやじグループが居るかと思うと、若いカップルが静かに呑んでいたりと、かなり様々なタイプの客が呑んでいる。
ラムハイ(390円税込み、以下同様)を注文。つまみには塩キャベツ(180円)。ぐびっとやって一息つくと、いつの間にか空模様が怪しくなり、忽ち夕立。傘を持たない道行く人たちが足早に駆け抜けていく。我々のテーブルも雨を避けきれないので内側のテーブル席へ待避。向かい側のジーンズショップは、ビニル屋根の其処此処に穴が空いているようで、店員が特に慌てた素振りも見せず、小さなバケツを屋根の下にセットしていて、その一部始終を飽きもせずに観察した。

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国立西洋美術館内の「カフェすいれん」でビールをちびちびやっていたとき、そろそろ昼飯時。さて何を喰おうかと考えているところで、カミさんが「うなぎ」を喰いたいと。個人的には半年前、沼津アルプスの帰りに三島のうなぎを喰って以来だが(そのときのレポはこちら)、カミさんとはもう、かれこれ1年前以来だ(そのときのレポはこちら)。もちろん、うなぎに異存があるはずもなく直ちに同意。
この上野界隈でうなぎと云えば、一にも二にも「伊豆栄」が思い浮かぶが、もう何度か入ったことがあるので、それではちと新鮮味が足りない。折角なので入ったことがない店にしようと、Google Mapでちょいと検索。すると見つかったのが「龜屋一睡亭」なる店。下町風俗資料館のすぐ隣。もちろん入ったことはないが、そう云えばそんな名前の店があったなと、なんとなく記憶にある。
すっかり葉桜が茂った上野山の坂をぶらぶら下って、不忍下へ。雑居ビルの1階に「龜屋一睡亭」はあった。商売敵たる「伊豆栄本店」の斜向かい。「伊豆栄本店」に負けず劣らず高級感が漂うエントランスだが、何とかなるだろうと入店。昭和25年創業と云うからもう老舗だ。この店は、静岡県大井川町の伏流水で育てた『霜降りうなぎ』を使っているとのこと。どう違うのだろうか。
店内は細かく仕切られていて全貌は判らないが、たぶんいくつか個室があるのだろう。予約なしの我々は1階の広間。席に着いたら、まずビール(サッポロ黒ラベル大瓶700円税別、以下同様)。つまみには、前菜盛り合わせ(1,500円)、鰻ざく(1,600円)、白焼き(3,100円)を注文。「伊豆栄」と比べても遜色ないお値段。自然と食べ方がゆっくりになる。白焼きにはやはり日本酒だ。そして〆はうな重(松3,600円)を二人でシェア。ここは松が一番安く、次が竹。うなぎは脂のノリは低いように思われる。タレは比較的さっぱりした感じで、「伊豆栄」とちょっと違う。などと、そんなことはちょっとだけ考えるが、もうあとは無心になってうなぎを頬張るだけ。至福の時間だ。

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