山から下りたらこんな店 - 副隊長の自己満足

山から下りて、ひと風呂浴びてから一杯やるのは醍醐味の一つ。しかし、最近はどっちが主なのか、判らなくなってきた・・・。

ヒューストン出張から帰ってきて、そう云えば纏まった休みは取っておらず、それに年次休暇も売る程余っているし、ついでに云えばその余った年次休暇は今月末でどうせ棄てることになる、3月後半の月曜日、火曜日と休みを取って春分の日と繋げ、エイヤッと5連休にしてみた。昨年は夏休みを取り損ねたので、このくらい休んでみても、バチは当たらないだろう。
その月曜日、いつもよりちょっと寝坊だが、それでもネコが餌を強請るため、5時過ぎには起床。特段用事があるわけでも無かったので、カミさんの買い物に付き合って、そのついでに近所でランチすることにした。色々迷った挙句に入った店は、新三郷の巨大団地内にある、知る人ぞ知る「そば酒房はなわ」。何年か前にも入ったことはあった。その名が示す通り、つまりここは蕎麦屋であり、かつ居酒屋だ。
もちろん、ランチなので蕎麦を手繰る訳だが、カミさんの了承を得て生ビールだけいただく。突き出しとして、肉豆腐。さすが「酒房」。ビールだけでなく、日本酒も欲しくなる。蕎麦は、天ざるセットにするが、天ぷらはサクラエビのかき揚げ。齧るとサックサク。春を感じるメニューだ。あー、ビールだけで止めるのは残念だ。蕎麦はつるつる、喉ごししっかり。居酒屋がついでにやっている、なんちゃって蕎麦ではない。至極まっとうな蕎麦である。
徐に周りを見渡すと、店内はほぼ満席状態で、奥では(と云ってもそんなに広い店では無い)おばさん達の女子会をやっているらしく、ケタケタ大きな声の馬鹿笑いが響いてくる。今日は平日なので、他は大抵が仕事姿の男性客。能天気な女子会との対比が残酷である。
ここの居酒屋メニューは並みでは無い。是非一度、夜に来てみたいが、適当なバス路線が無いし、かといって歩く距離ではないし、自転車でも遠すぎるし(帰りが酔っ払い運転になるのも問題だし)、タクシーでは大袈裟なので、どうすべきか悩み続けている状態である。

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今回も、1年前の残雪期越後山旅の帰り道と同様、大宮で下車。勝手知ったる東口へ向かい、そしてやっぱり勝手知ったる「いづみや第二支店」へ入店。実際には、この店は10ヶ月ぶり、前回は守門岳の帰りに寄ったのだった(その時のレポはこちら)。
今日は2人だけなので、「本店」よりも「第二支店」の方がしっくりくるはず。暖簾を潜るといつも通りの客の入り。2人ぐらいだったら何処にでも座れそうなのだが、おばちゃん店員たちは、忙しそうに見て見ぬふりをして素通り。なかなか案内してくれない。実際、受けた注文で頭がいっぱいいっぱいで、気が回らないのだろうと思う。
それでもリュックサックを背負ったまま辛抱強く待つと、漸く、見て見ぬふりが出来なくなった(というか、通路に立ったままで邪魔な我々を何とかするしかないと覚悟した)おばちゃん店員のひとりが、一番奥のカウンター(≒壁から突き出た片持ちテーブル)を案内してくれ、着席。リュックサックの置き場がないので、無理矢理足元に押し込める。この頃の「第二支店」には「本店」と違い、差配するボス店員がいないのかしらん。
今日も陽気が良いので、やっぱりホッピー(セット400円)にしよう。ホッピーを呑むと何となく、下界というか、娑婆に戻ってきた感じがする。ホッピーは、オフではあるものの、日常生活の延長上にある呑みもの。いったい、越後湯沢にホッピーはあるのだろうか? つまみはマカロニサラダ(300円)に、肉豆腐(250円)、ホルモン炒め(330円)を注文してみた。どれも普通に美味い。この普通さが、店内の雰囲気も含め、我々に安心を与えてくれるのだ。それでついつい、たとえおばちゃん店員に煙たがられても(?)、また足を運んでしまうのだと思う。

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越後湯沢からの帰り。前回は2階席だったが、今日は意外にスキー客が多かったせいか、一階席だった。車窓からの眺めは諦めて、カップ酒(今回は鶴亀)をなめるとしよう。つらつら考えるに、今回のように、新潟の残雪の山には、闇雲に片っ端から登ってみたい。しかし、とは思いつつも、色々と条件があるので、行先は自ずと絞られる。それが少々辛い。
一番の制約は、公共交通機関利用であること。東京を出るのはどんなに早くてもせいぜい午前6時。新幹線で越後湯沢か浦佐に着き、実際に山に登り始めるのは9時より早くなることは無いだろう。一方、自家用車ならば前夜から家を出ることも可能なので、日の出から登り始めることが可能。その時間ならば、まだ雪も締まっていて、アイゼンで快調に登れるだろう。この差は大きい。
公共交通機関利用の場合、余計な荷物(≒着替え、酒&肴、等)のデポがなかなか難しいことも制約になる。駅のコインロッカーか、宿ということになるが、後者の場合は、登る前に宿へ行かなくてはならないので、宿へのアクセス性が重要だ。
もうひとつの大きな制約は、登るためにスノーシューやピッケルが必要かどうか、という問題。スノーシューの場合、レンタルできる店が近くに無いと大変面倒。昨今、スノーシューは主なスキー場だったら借りられるようになったが、その場合も、山はスキー場から登れることが条件。もうひとつ、ピッケル無しに登れる山かどうかは大きな制約である。勿論、その前にいくらピッケルを持っていても、使いこなせなくては話にならないけど、我々なんちゃって山岳会メンバーではちょっと無理な相談。而して、ストックで登れる山しか選択できない。南北中央アルプスや八ヶ岳は、夢のまた夢。
そうやって行先を考えていくと、今回のように越後湯沢+平標茶屋(又はホテル・エフ)+日白山(又は平標山)という組み合わせは、かなりグッドチョイスと自画自賛してみたくなる。しかしそれももう、踏破してしまった。また次のグッドチョイスを模索しなくては。

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ぽんしゅ館で試飲をしてほろ酔いになった後、まだランチタイムまで少々時間があるので、「平標茶屋」の方に教えてもらった共同浴場の「山の湯」へ向かうことにした。その後、「しんばし」で一杯やろうという寸法である。しかし道中、「しんばし」に寄った前回には11時10分ぐらいに到着したのに(開店時間は11時)、30分余り待たされてことが頭をよぎったので、小生だけは「山の湯」へは寄らず、踵を返して「しんばし」へ直行することにした。
而して開店の約30分前に到着。さすがに誰も並んでいなかったが、間もなく何処からともなく人が集まり出し、開店直前には少なくても20人ぐらいは並んだ状態。開店と共に案内され、蕎麦打ち部屋の脇の席を陣取る。どやどやと客が入ると、忽ち満席だ。目の前で若旦那(?)がせっせと蕎麦を打ち、大女将(?)がせっせと天ぷらを揚げるが、我々が席を立つまで手を休めることは無かった。大した繁盛ぶりである。
さて、今日は陽気が良いのでビールを外す訳にはいかない、早速、生ビール(600円)で乾杯。その後の日本酒は、さっき「ぽんしゅ館」で利き酒した、高千代の「うまい助」純米生原酒(1,100円/300ml)があったのでそれをもらうことにした。
料理は、身欠にしん煮付け(850円)、天ぷら盛り合わせ(1,900円)、蕎麦屋の味玉(500円)、魚沼美雪ます風干し(1,000円)をいただく。前回、前々回と似てしまうが、其々美味いので致し方ない。天ぷらは、さっくさく、である。味付け玉子は酒の肴にぴったり、蕎麦屋では珍しいと思う。魚沼美雪ますは、最早、淡水魚を超越している。
肴に舌鼓を打ち、酒に酔ったらそろそろ締めますか。やはり、せいろにしよう(800円✕2)。コシがあって喉ごしは抜群だ。今回も雪山といい、温泉といい、酒と肴といい、蕎麦といい申し分なし、満足、満足。

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日白山にガッツリ登った翌日は、また別の山に登ろうという意見は特に出ないため、然らばちょっと観光してランチをして帰るということになる。朝一番の路線バスに乗り、終点の越後湯沢駅で下車。とりあえず荷物をコインロッカーに預けて、帰りの指定券も取ってからさて、何処へ行こうか。
・・・というほど話し合うこともなく、手近な「ぽんしゅ館」に寄ることとなった。もうやっているのかと少々危ぶんだものの、ここの開店時間は午前9時、杞憂に終わった。それでも中に入ると、客は殆どいない。ほぼ我々4人の貸切状態、こんなにも空いているぽんしゅ館は初めてだ。さすがに9時から呑もうという輩は少ないということか。でも我々は、こんなにも広々としたところで、心置きなく酒を選べる幸せを味わう。これからは、ここへ来るのは朝に限る!と理解した。
ほぼ1年ぶりに来たせいか、呑んだことがない日本酒ばかりズラリと並んでいるような気がする。ともかく、500円を支払ってコイン5個を手に入れたら、どれにしようかとあれこれ悩む。先ず目に付いたのは、高千代の「うまい助」純米生原酒。春限定で、越後湯沢限定販売酒とのこと、こういうセリフに弱い。呑んでみると、もちろんフレッシュ感もあるが、高千代らしくなくマイルド、そして純米原酒らしく、結構深い。気に入った。
次に選んだのは高の井の「田友」特別純米酒。燗酒が美味い、と書いてある。見渡すと、セルフ燗付け器があった。湯豆腐を掬い上げるような道具に猪口を乗せ、燗をつける仕組み。2分ぐらい待つと、40℃になるようになっている。いい感じになったところでグイっとやってみる。ちょうどいい感じ。あー、炙ったスルメイカが欲しい。

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